




| あ す な ろ ト ー ク 集 |
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| 50.意志あるところに道は開ける |
| カヌー王国・大分を築いた大分舞鶴高校の堀田育子さん(48)が退職(3月31日付)し、父親の看病のために故郷の島根に戻る。座右の銘「意思のあるところに道は開ける」を実践して25年。地道な努力を続けた熱血指導者は「強い大分であってほしい」と、教え子らに思いを託し、6日、大分を離れる。 未普及競技の強化を目指す県関係者の誘いで1988年、カヌーの不毛地だった大分へ。学校の垣根を越え、大分舞鶴、大分桜丘(現・楊志館)など複数高校の生徒たちと向き合った。厳しさの中にも愛情あふれる指導で、人として、競技者としての成長を促した。 1年目の京都国体で初入賞。地元の選手を育て、国体入賞を続けた。96年の広島国体で初の競技別総合優勝を果たし、2008年の大分国体までに計5回のブロンズ賞(総合優勝)を獲得。たゆまぬ努力で大分を代表する競技に育てた。 大分に骨をうずめる覚悟だった。だが昨夏、父親の病気を告げられ、心が揺れた。生徒をとるか、父をとるか。眠れない日々が続いた。「(大分行きを)反対していた母に『好きなことをやらせてやれ』と言ってくれたのが父だった」。悩んだが、今しかできない親孝行を選んだ。3月末で学年主任の役目も終えた。後を継ぐ指導者のためにもいいタイミングと判断した。惜しむ声、感謝の声は大きい。大分に誘った黒木光裕県カヌー協会副会長は「指導者としても素晴らしい人。それだけに残念でたまらない。今は感謝の一言です」と労をねぎらう。・・・ |
| 平成25年4月3日 大分合同新聞 |
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【コメント】 涙物語だ。それにしても赴任時は新人先生であっただろう。私は未熟な22歳で教師は務まらないと志さなかっただけに、よくやったと申し上げたい。 |
