索引へ戻る

あ す な ろ ト ー ク 集
33.自慢は自分を安売り
 女性の自慢は屈折がある(ような気がする)。たとえば、「ウチの子ども、単純でしょ。親が医者だから、自分も医学部だって・・・」というように自分自身というより、自分にかかわる人間を自慢する傾向がある(でしょう?)。
 その点、おじさんたちは屈折しすぎて元に戻り、無邪気なほどにストレートに自慢する。特に酒場では、自慢のバトルが夜ごとに繰り広げられている。あるスナックで、紳士が二人しのぎを削っていた。
 「ま、オレんちはみな留学しているから、英語には不自由しないんだけどね」
 「ぼくは英語は少しだけ。だってほら、ドイツでの生活が長かったから」  自慢は、自分を高く大きく見せようとする無意識の行為だろうが、悲しいかな、すべて裏目に出る。自慢をすればするほど、その男は安くなるものだ。本当に品質の良い人間は、自慢話などしない。そのままで光っている。だけどそんな人、見たこと無いよね。
 おじさんは?といえば、負けず嫌いで自慢されれば必ず自慢でお返しする。「ワシなんかな、若いときは身長が2メートル近くはあったんだぞ」もちろん安い。ヘヘヘ。 
平成19年2月26日 大分合同新聞 おじさん図鑑 飛島 圭介
【コメント】
屈折ってなんだ、本筋の言ではないからどうでもよいとして、おじさんの自慢より、男性であれ女性であれ、他人の話をする方が鼻につくのは俺だけかな。他人の話をするのは自己確立ができていないのでは!