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あ す な ろ ト ー ク 集
20.部下のミスと失敗
 ミスを叱りつけると、部下が失敗を恐れて積極的に仕事をしなくなる。むやみに叱っては部
下が萎縮するだけだ。それと同時に部下に嫌われたくないと、という気持ちもどこかにある。
しかしそれは大きな勘違いだ。
 厳しい上司を煙たい存在とは感じても、部下は「この人についていけば大丈夫」と信頼を寄
せるもの。一方、嫌われることを恐れて叱らない上司、部下と一緒になってトップを批判する
ような上司を部下は軽蔑する。何をしても「仕方がないな」「いいよ、いいよ」と許す。部下
が間違ったことをしても黙認する。叱らない上司は一見、器が大きいように見えるが、実際は
そうではない。部下が怠けても叱れない。厳しくすると嫌われるのではないか、と部下の顔色
をうかがう。自分に甘く他人にも甘い。管理者の仕事を放棄したダメ上司なのだ。
 ガミガミ怒鳴りつけろというのではない。反省すべきところをズバリ指摘し、感情的になら
ずにポイントをおさえた叱り方をする。部下のためを思って、本気で叱ることが大切である。
 叱らない管理者のもとでは、同じミスが何度も繰り返される。それでは部門の業績が上がる
わけがない。
平成13年4月 商工にっぽん 2001年3月号付録;まねじ87
【コメント】
叱るということについてNo15にも載せているが、これだけ冷静に自分を見つめる事ができるかどうか。
部下への対し方というより、上司(自分)の心の弱さを突かれたようで、このことが痛い。
最近はたしかに叱らなくなったな。年のせいでもあるまいし、やや昨今の人間関係の希薄さかもしれぬ。