あ す な ろ ト ー ク 集 |
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6.三つ子の魂 |
「学校教育は社会人としての知識や技能を高めるために重要である。しかしそれだけで立派 な人間に育つと考えるわけにはいかない」(井深 大氏著「どんな子にでもお母さんしだい)。 人間の脳細胞は140億個あるが、この細胞は生まれ落ちた時はほとんど結ばれていない。 それが生後1年ぐらいで急速にこれらを結ぶ配線が進む。この時期、どんな刺激を受け、どん な情報が入力されるかで、その結ばれ方が大きく変わってくる。そして性格、素質、ものの考 え方などは、生後約3年間でほぼ造りあげられ、その人の人格は、ほぼ決定付けられるといわ れる。 この間、赤ちゃんの最も近くにいて、最も長い時間接触しているのが母親であり、母親の愛 情、感情、習慣などが“配線”に大きく影響する。 近年、主婦の職場進出は著しく、また産後の美容を保持するために、赤ちゃんとのスキンシ ップがなおざりにされる傾向が強いようだ。女性は「人格をつくる母親」という原点を、常に 忘れないでほしい。 |
昭和57年8月 日経新聞;鏡 |
【コメント】 “三つ子の魂百までも”という諺があるが、ほうんとうにそうだと感じる年になったなと思うときが多い。 無垢のときは新しいことをどんどん吸収するから、正しく教えることが肝心だ。逆に一度形造られたものを 成人になってから変えることは至難の業。はやく気づいていればもっといい子育てもできたのにと思う。 |